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iPhoneの末路は

詳しく語るまでもなく、iPhoneは日常の使用に耐えません。私にとって携帯電話とは、地下鉄の切符・兼・携帯サイトブラウザ・兼・メール端末・兼・目覚まし時計、にオマケとして電話機能がついたモノなのですが、iPhoneはそのいずれもまともに機能しないからです。

iPodがそうであったように、利便性を追究した製品よりも「使いやすさ」という理念を押しつけるタイプの製品の方が世間に受け入れられる、という可能性もあるとは思うのですが、日本人の生活にこれほどまでに浸透したデバイスにおいては、さすがに機能性を軽視しての成功が難しいのではないかと思っていました。あんなもんツカエネーから売れるわけないだろうな、と。
ただ、これは日本市場においての特殊な事情であるため、本家の米国ではそれなりに普及するのだろうなとも思っていました。

しかしふと思いました。







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pda26s.gif

あれ、これどこかで見たことあるぞ(・∀・;)。
※左がPalmOS(CLIE)、右がiPhone


電話機として役に立たない前提で考えると、iPhoneは「iPod機能付きのPDA」として映ります。ソフトウェアキーボードなんて懐かしい限り。使い勝手悪いことでは定評があるのですよね、これ。だからGraffitiなんてものができたのだし。まさか今になってこれを表に出すメーカーが現れるとは思いませんでした。その他の機能もなんだがデジャヴな感じです。解像度は昔より遥かに向上していますが、電話とiPodを除けば、これはとてもオーソドックスなPDAだと言えます。ユーザビリティの点においてかなり完成度は低いですが。

そして残念ながらPDA市場は縮小の道を辿りました。ソニー、Microsoft、hpを筆頭に様々な企業がPDAに取り組んできましたが未だに爆発的普及の声を聞きません。Palmを好んでいた人間としては悲しいですが、PDAはキャズムを超えられなかった、というか結局単にニッチな市場だったということでしょう。
オープンなアプリケーション開発環境、無線、大画面、メール、PIM機能など、iPhoneの特徴はまさにPDAのそれです。iPhoneがPDAの歴史をトレースするのであれば、電話機以外の機能を必要としない海外市場においても、PDAと同じ末路を辿るのではないか。ふとそんなことを考えてしまいました。

PDAはビジネスユースとしても、エンターテインメントユースのいずれも最終的な成功を収めることができませんでした。生き残ったのはガジェット好きな一部のユーザと、倉庫等の特定環境における端末用途のみのように思います。
iPodの成功を糧に何か新しい価値を提案することができればあるいはiPnoneが生き残ることもできるのかもしれません。しかし、現在iPhoneのトップページに書かれているようなPDA的な要素を訴求し続けていれば、いずれiPhoneは失敗するでしょう。

そうならないための、魔術に期待したいところです。

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2008年07月18日 02:52に投稿されたエントリーのページです。

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